スズキを釣るための情報はたくさんありますが、その反面、上手にリリースする方法やリリースの意味や大切さについての情報は、「釣るため情報」に比べ、あまりに少ないのではないでしょうか?。現実に釣れるスズキが減っている今、「釣る」だけでなく、リリースや、さらに釣り環境の保全に関してのアピールは、影響力のあるメディアなどに、大いに期待したいところです。

しかし、現実には釣り禁止区域での安易な取材、ポイントの公開などによる地元とのトラブルなど、一部の心無い釣り人たちによって、良識ある釣り人たちまでが巻き添えにされてしまう場面も多く、行政や地域住民とのトラブルは、いつまでたっても釣り人たちの地位を低いままにさせる要因となり、法的には非漁民と呼ばれるアングラーたちは市民権を得ぬまま、数少ない魚を奪い合う結果となります。

さらに、魚種保護を唱う一方で、広告効果のある大会となると、あいかわらずデッドフィッシュによる検量を容認するメーカーなど、本来なら影響力のある大会でこそ、看板どおりのよいお手本になってほしいものです。

釣り人の自主性を薄れさせ、趣味というあやふやな隙をぬって、釣り人の目先をコントロールして経済が成り立ってるわけですから、仕方のない面もありますが、アングラーである我々にとって、なにがいちばん大切なのかをもう一度よく考えて見たいものです。
キャッチ&リリースはキャスティングやフッキングと同じ、釣りのテクニックのひとつです。

釣りを始める前のラインシステムづくりから、リリースまでの手順を一連の流れと考えて、単に「釣る」だけでなく、
きちんと「逃がす」そして「生かす」ことまでを考えた釣りが大事だと思います。
スズキをスマートに、そして、できるだけダメージを少なくリリースするためのアイデアや小物など、いろんな工夫をしてみてください。

スズキのキャッチ&リリースで最も大事なのは「早さ」です。これにはランディングまでの早さも含まれますが、空気中でモタモタしてる
あいだに、スズキは酸欠になり蘇生しきれないコンディションにまでなってしまう場合があります。ファイトによって酸欠ぎみになったスズキを、長時間空気中に出していることはリリース後の生存率に影響すると考えられます。
また、粘膜の損失はストレスになるはずなので、魚体にはできるだけふれないようにしたいものです。

リリースに必要なアイテムがすぐに取りだせるようにしておくことも大事なことです。
ギャフは、ネットはすぐに取りだせるか?。プライヤーは?、タギングをする人は準備に無駄がないか・・・など。
アングラーのすこしずつの工夫や努力が積み重なって、グッドコンディションのままリリースすることができるのです。

これらリリースに関するテクニックは、アングラーの心がけ次第で、今日からでも、誰にでもできることなのです。
キャッチ&リリースの本質に、動物愛護や環境保全の精神はありません。
キャッチ&リリースと動物愛護、環境保全の問題は全く別のものと考えています。
キャッチ&リリースは、完全に釣り人だけの利益のために行う欲望であり、趣味としてスズキ釣りを続けたい我々が行うべき将来に向けての投資です。

もっと大きなスズキを釣りたい。
もっとたくさん釣りたい、と思うなら、自分たちのフィールドにいつまでも対象となるサイズのスズキや大量のスズキがいることが条件なので、自分の将来の楽しみを保証していく意味でも、釣ったスズキはより完璧に扱い、リリースしなければなりません。
キャッチ&リリースは、食料としてのスズキの魅力より、そのゲーム性に魅力を感じ、いつまでもスズキ釣りを続けたいと思ってる釣り人が実践すればよいことですが、荒れたポイントから魚が消えていくことは事実で、これはスズキの生息に影響を与える河川や海岸線、社会の変化などの要因以外にも、釣り人による影響も否定できないということです。

誰かがリリースしたスズキを、ほかの誰かが釣ることもあるでしょう。その魚をリリースした誰かに感謝することはできませんし、キープされてしまう場合もあるでしょう。しかし、いまのところ、すべての釣り人が、いますぐにできることと言えば、キャッチ&リリースしかありません。
協力 Skid&acid